プレスリリース 2005 年 4 月 12 日

アップル、Mac OS X Server "Tiger"を発表

64ビットアプリケーションのサポート、iChat サーバ、Weblog サーバそしてXgridを搭載し、4月29日発売

2005年4月12日、アップルは、「Mac OS® X Server(マックオーエステンサーバ)」バージョン10.4 "Tiger"(タイガー)を、Mac OS Xバージョン10.4 "Tiger"デスクトップバージョンと同じ4月29日(金)より順次店頭販売を開始します。
数々の賞に輝くアップルのUNIXベースサーバオペレーティングシステムの次期メジャーリリースとなるTigerには、100以上の先端のオープンソースプロジェクトと標準ベースのソフトウェアアプリケーションが、使いやすい管理ツールとともに搭載され、Mac®、WindowsそしてLinuxのクライアントの運用が簡単に行なえるようになっています。Tiger Serverには、高性能コンピューティングに適した64ビットアプリケーションのネイティブサポート、安全なインスタントメッセージングを組織内で運用するためのiChat サーバ、ウェブログ(ブログ)を簡単に公開、共有できるWeblog サーバ、そして複数のMacを簡単に仮想スーパーコンピュータにすることができるXgrid™など、200以上の新機能が搭載されています。
「Tiger Serverはすさまじいペースで続くアップルのイノベーションの結果であり、これまでで最高のMac OS X Serverに仕上がっています。クライアントアクセスフィーがなく,100以上のオープンソースプロジェクトをアップルの定評ある使いやすさと組み合わせたTiger Serverは、すべてのMacおよびPCワークグループ用として選んでいただけるサーバオペレーティングシステムであることは明白で、WindowsおよびLinuxサーバに代わるものとしても理想的です。」と、アップルのワールドワイドプロダクトマーケティング担当シニアバイスプレジデント、フィリップ・シラーは述べています。
Tiger Serverは64ビットコンピューティングのパワーをメインストリームサーバにもたらします。これによりアプリケーションは初めて、64ビットアドレッシングによって大量のメモリ空間にアクセスして、64ビットの高性能を引き出すことができ、また64ビットに最適化された数学ライブラリを使って高精度の数学計算を行なうことができるようになりました。しかも32ビットアプリケーションも同時に利用することができます。アップルのPower Mac® G5またはXserve® G5と組み合わせることにより、Tiger Serverは、極めて高い性能が要求される科学技術およびクリエイティブ分野のニーズに応える、管理しやすいソリューションをお求め安い価格で提供します。
Tiger Serverにはまた、グループ内で機密性のある通信が必要な組織に向けて設計された、まったく新しいiChat サーバが含まれています。iChat サーバは組織で現在使われているディレクトリサービスと統合し、SSL/TLS暗号化を使ってプライバシーを確保、さらにアップルの定評あるiChatビデオカンファレンスソフトウェアと一緒に使うことができます。Windows、Linuxそして人気のPDAで使えるオープンソースのJabberクライアントとも互換性があります。
Weblog サーバはSafari™と完全に互換性があり、専門知識がなくても、これまでのウェブブラウザを使ってコンテンツを公開したり、配信することが簡単にできるようになります。カレンダーベースのナビゲーション、ユーザおよびグループブログ、そしてHTML、RSS、RSS2、RDFまたはATOMプロトコルをサポートしています。Weblog サーバは認証のためにOpen Directory、LDAPおよびアクセスコントロールリストと統合することができ、アップルがデザインしたいくつかのブログテーマが付属しています。
Tigerは、デスクトップ版およびサーバ版ともに分散コンピューティングアーキテクチャを内蔵した初めてのオペレーティングシステムです。分散コンピューティングのためにアップルが開発した使いやすいソリューション、XgridがTigerとTiger Serverの両方に同梱されています。Xgridを使うと、ノードの設計、ジョブの投入、結果の取得といったプロセスが簡素化されることにより、複数の Macのグループを簡単に仮想スーパーコンピュータに変身させることができます。科学者や、アニメータ、デジタルコンテンツクリエイターたちは、 Xgridを使って一つのジョブを一度に複数のコンピュータに振り分け、作業効率と反応時間を劇的に改善することが簡単にできます。
Tiger Serverにはこの他にも以下のような新機能が含まれています。
  • Windows XPおよびWindows Server 2003 Active Directory環境のアクセスコントロールリスト(ACL)およびネイティブなファイルアクセス権のサポート。これにより、管理者が、混在プラットフォーム環境においてファイル、フォルダ、ネットワークサービスをより良くコントロールするためのより柔軟性の高いアクセス権制御モデルを提供することができます。
  • システム管理者が自らプロキシ/キャッシュサーバをホストし、アップルのソフトウェアアップデートの利用可能性をコントロールできるようにすることにより、ネットワークコストを節約し、帯域幅のボトルネックを避けるソフトウェアアップデートサーバ。
  • ウイルスの検索と隔離を行なうAdaptive Junk Mail Filtering。これにより、メールサーバに接続しているすべてのクライアントをウイルスやジャンクメールから保護します。
  • 小規模な事業所やホームビジネスのユーザが、DHCP、NAT、DNS、ポートルーティング、ファイヤウォール、VPNサービスなどの複雑なネットワークサービスを簡単にセットアップできるようにするゲートウェイ設定アシスタント。
  • IEEE 802.3ad標準をサポートするEthernet リンクアグリゲーションおよびネットワークインターフェイスフェイルオーバ。これらは、複数のネットワークインターフェイスを一つのインターフェイスのように見せかけることによって、潜在的なI/O性能を高め、single points of failureを取り除きます。


【価格と販売について】
Mac OS X Serverバージョン10.4 "Tiger"は、2005年4月29日(金)より、アップルのオンラインストアであるApple Store® ( https://www.apple.com/japanstore/ )、アップル直営店、およびアップル製品取扱販売店を通じて、52,000円(10クライアント版、本体価格49,524円)および98,000円(Unlimitedクライアント版、本体価格93,333円)にて順次店頭販売を開始します。アップルのオンラインストアであるApple Store ( https://www.apple.com/japanstore/ )では、本日よりTiger Serverの予約販売を開始いたします。また現在ソフトウェア自動送付サービスにご加入のお客様は、サービス契約の一環としてTiger Serverをお受け取りになることができます。アップルではボリュームライセンス価格およびソフトウェア自動送付サービス価格も設定しています。4月 12日以降にアップルまたはアップル製品取扱販売店より新しいXserve G5システムをご購入されたすべてのお客様は、標準的なMac OS Up-To-Dateアップグレードパッケージを、発送手数料のみの1,980円(本体価格1,886円)でお求めいただくことができます。Tiger ServerはアップルのパワフルなXserve G5ラックマウントサーバハードウェアに含まれているほか、PowerPC G5、G4またはG3プロセッサ、最低256MBのRAM、内蔵FireWire®を搭載し、少なくとも4GBのハードディスクスペースを持つすべての Macintosh®コンピュータでお使いいただくことができます。
※本リリースに記載されている価格はすべてApple Storeプライスです。
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