プレスリリース 2004 年 6 月 28 日

アップル、Mac OS X "Tiger" Serverをプレビュー

64ビットアプリケーション、Weblog Server、iChat Serverに対応するほか、 Windows NTからの移行ツールも提供

2004年6月28日、サンフランシスコ、WWDC 2004—アップルは本日、数々の賞に輝いたアップルのUNIXベースのサーバオペレーティングシステムの次期メジャーリリースとなるMac OS X® Server(マックオーエステンサーバ)バージョン10.4 "Tiger(タイガー)" Serverをプレビューしました。
Mac OS X Serverの5回目のメジャーリリースとなるTiger Serverによって、ポピュラーなオープンソースソリューションをMac®、Windows、Linuxで容易に運用することができます。Tiger Serverは、高性能コンピューティングに最適な64ビットアプリケーションのネイティブサポート、チェックボックスを選択するだけでウェブログのホスティングを簡単に行える「Weblog Server(ウェブログサーバ)」、暗号化によって社内のコミュニケーションの機密性を確保できる「iChat Server(アイチャットサーバ)」、旧版のWindowsサーバからMac OS X Serverに容易にアップグレードできる移行ツールなど200以上の新機能を提供し、アップルの驚異的なペースの技術革新をさらに押し進めます。
「200以上の新機能を搭載するTiger Serverは、これまでのMac OS X Serverの中で最高のリリースと言っても過言ではありません。Tiger Serverでは、100以上のベストなオープンソースソリューションを、アップルの定評ある使いやすさと組み合わせ、強力なオープンソースサーバソリューションを容易に導入できるようにしました。」と、アップルのワールドワイドプロダクトマーケティング担当上級副社長、フィリップ・シラーは述べています。
Tiger Serverは、膨大なメモリへのアクセスが可能になったことでパフォーマンスが飛躍的に向上しました。既存の32ビットアプリケーションを実行しながら、データベース、エンジニアリング、科学向けアプリケーションで、64ビット処理を初めてネイティブに実行できるようになりました。Tiger Serverを、アップルのサーバハードウェア「Xserve® G5(エックスサーブジーファイブ)」と組み合わせれば、管理しやすい高性能コンピューティングを低いコストでご利用いただけます。
Weblog ServerはMac OS X Tigerの「Safari(サファリ) RSS」にフル対応しており、「Server Admin」内にあるチェックボックスを選択するだけで、ウェブログを簡単に運営できます。Weblog Serverは有名なオープンソースプロジェクト「Blojsom」をベースとしており、Tiger Serverとは使いやすいインターフェイスによって緊密に連係しています。また、Kerberos認証とLDAPを統合するほか、カレンダーベースのナビゲーションと、カスタマイズ可能なテーマを提供します。ユーザは内蔵されているWebベースの機能や、XML-RPCあるいはAtom APIに対応したウェブログクライアントを使ってエントリを作成できます。
Tiger Serverは一新されたiChat Serverを内蔵しているため、企業は社内のコミュニケーションの機密性を維持できます。企業は自由にネームスペースを定義し、SSL/TSL暗号によってプライバシーを守り、Kerberosを使って認証を行えます。Tiger ServerのiChat Serverは、Mac OS X Tigerが提供するアップルの定評あるiChatビデオカンファレンスソフトウェアが利用できるほか、Windows、Linux、主要なPDAが採用しているJabberクライアントと互換性があります。
またTiger Serverは、Windowsベースのサーバからの移行を支援する各種ツールを備えています。システム管理者は、ユーザとグループアカウント情報を、既存のWindowsプライマリドメインコントローラからOpen Directoryへ自動的に移行できます。Tiger Serverは、Windowsクライアントのプライマリドメインコントローラの役割を果たすばかりか、Windowsユーザのホームディレクトリ、グループフォルダ、ローミングプロファイル、共有プリンタのホスティングも行えます。
Tiger Serverは、このほかにも以下の新機能を提供しています。
  • Mobile Home Directories(モバイルホームディレクトリ):モバイルユーザのホームディレクトリをネットワーク上で保管/管理し、ユーザがいつでもどこからでもファイルや環境設定にアクセスできるようにします。
  • Software Update Server(ソフトウェアアップデートサーバ):システム管理者はMac OS X TigerやTiger Serverシステム向けソフトウェアアップデートの配布をコントロールできるように、それぞれのプロキシ/キャッシュサーバを設定できます。
  • Access Control List(アクセスコントロールリスト):より柔軟なアクセス管理モデルによって、フォルダ、ネットワークサービスへのアクセスを自由に設定し、コラボレーション環境を構築できます。
  • Internet Gateway Setup Assistant(インターネットゲートウェイ設定アシスタント):小規模事業所やSOHOユーザは、DHCP、NAT、DNS、ポートルーティング、ファイアウォール、VPNサービスといった複雑なネットワークサービスを簡単に設定できます。
  • Xgrid(エックスグリッド)1.0:Tiger Serverに、使いやすいクラスタリングソフトウェア、Xgridを統合し、科学者や研究者が最高128のエージェント、1万の待機ジョブ、ジョブ当たり1万のタスクに対応可能な、分散型コンピューティング環境を容易に構築できるようにしました。


【価格と販売について】
Mac OS X Server v10.4 "Tiger" Serverは、2005年上半期より、Apple Store®(https://www.apple.com/)、およびアップル製品取扱販売店を通じて、10クライアント対応版を499ドル(米国)で、クライアント数無制限版を999ドル(米国)で販売する予定です。Appleソフトウェア自動送付サービスご購入者には、サービス契約に基づいて、リリース時にTiger Serverを提供します。Tiger Serverに関するより詳しい情報は、https://www.apple.com/serverをご覧ください。
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