プレスリリース 2001 年 12 月 5 日

アップル、Final Cut Pro 3を発表

2001年12月4日−アップルは本日、特別なハードウェアを追加することなくプロフェッショナル品質のビデオとリアルタイムエフェクトを実現する業界初のビデオ編集ソリューション、「Final Cut Pro® 3(ファイナルカットプロスリー)」を発表しました。PowerPC G4(パワーピーシージーフォー)プロセッサのVelocity Engine™(ヴェロシティエンジン)のパワフルなビデオ処理能力を利用した、Final Cut Pro 3の新しいG4リアルタイムエフェクトは、リアルタイムでの生産性と創造性を、これまで以上に幅広い分野で活躍するビデオ編集者に提供します。
Final Cut Pro 3にはまた、DVフォーマットの5倍の映像を収録できるオフラインフォーマットOfflineRT(オフラインアールティー)と、これまで数百万円もの高価なソリューションでしか利用できなかった新しいプロ用カラーコレクション(色補正、以下カラコレ)ツールも含まれています。Final Cut Pro 3はひとつのパッケージにMac®OS XおよびMac OS 9用をおさめて1月下旬に発売予定です。
「G4リアルタイムエフェクトと大容量のビデオを取り込むことができるOfflineRTフォーマット、そしてプロ用カラコレツールを備えたFinal Cut Pro 3は、業界のスタンダードをさらに高いレベルへひき上げました。専用の編集室においても、また移動中の飛行機の中で仕事をする場合においても、アップルのG4ハードウェアとオペレーティングシステム、そしてFinal Cut Pro 3ソフトウェアの組み合わせは、現在最も強力なビデオ編集ソリューションです。しかも、Final Cut Pro 3では、ついに世界で最も先進的なパーソナルコンピュータ用オペレーティングシステムであるMac OS X上で使うことができるようになったのです。」と、アップルのアプリケーションマーケティング担当シニアディレクター、デビッド・ムーディは語っています。
G4リアルタイムエフェクトはG4 Velocity Engineのパワーにより、デュアルストリーム、そしてクロスディゾルブやタイトルの挿入、カラコレをリアルタイムに行います。ハードウェアを追加することなく実現できる初めてのデュアルストリーム・リアルタイムエフェクトアーキテクチャであるため、PowerBook® G4でFinal Cut Pro 3を使用するビデオ編集者もリアルタイムにエフェクトの効果を確認することができます。プロセッサの処理能力が高くなるほど、G4リアルタイムエフェクトで利用できるエフェクトの種類は増加し、より複雑な合成処理が実現可能です。
OfflineRTは、1ギガバイトあたり40分の映像が収録可能なフォーマットで、移動中での編集に最適です。ビデオ編集者は、FireWire®(ファイヤワイヤ)接続するだけで、DVの映像を取り込みながら、OfflineRTフォーマットにリアルタイムにトランスコードすることができます。これは、ビデオ編集者が、タイムコードが正確で大容量の高品質ビデオを、特別な外部ストレージを使用せずに取り込むことができることを意味しています。例えば、PowerBookの内蔵ハードディスクなら24時間相当以上を取り込める計算になります。また、OfflineRTフォーマットで取り込んだマテリアルは、オリジナルのソースマテリアルに再リンクして、オンライン品質で再び取り込むことができます。OfflineRTはDV用としては初めてのネイティブオフラインフォーマットであり、ビデオ編集者はスタンダードディフィニション(SD)、ハイディフィニション(HD)のいずれのフォーマットにおいても、このOfflineRTフォーマットにあとで変換することができます。
Final Cut Pro 3はまた、プライマリ、セカンダリのカラコレ、適正放送範囲のチェック、ゼブラストライプオーバーレイ、そして波形モニタおよびベクトルスコープモニタ、さらにパワフルなブロードキャストセーフフィルターを含むプロ品質のカラコレツールを提供します。
Final Cut Pro 3のそのほかの特徴は以下の通りです。
  • 内蔵または外部マイクロフォンを使ってオーディオをタイムライン上に直接取り込むことができる新しいボイスオーバーツール
  • ユーザが指定した時間間隔でプロジェクトを保存し、タイムスタンプを加える自動保存ボールト機能
  • スリーポイント編集、JKLキーボードナビゲーション、マッチフレーム、拡大・分割編集機能、複数のまたはネスト化されたタイムラインプロジェクトのサポート、そしてタイムコードオーバーレイなどを提供する、モードフリーのインターフェイスを備えた生産的な編集ツール
  • Adobe AfterEffects用のプラグインサポートを含む統合された合成機能
  • ビデオ編集者が複雑なエフェクトをすぐにプレビューできる新しいプレビューモード、QuickView
  • メディアの統合、再接続、移動、トリムハンドルの保存、そして様々なオフラインまたはWebフォーマットへの変換を簡単に行うことができる先進的なメディア管理および出力機能
  • 驚異的な2Dおよび3Dアニメーションタイトルおよび先進のトランジションを作成するための、新しいBoris社の3Dタイトル機能およびCGM社のエフェクト機能
  • VSTプラグインをサポートし、オーディオをビデオに正確に合わせるための時間軸の圧縮/伸長を実現するBias社のPeakDVオーディオ編集ツール

Final Cut Pro3はアップルの「DVD Studio Pro™(ディーヴィーディースタジオプロ)」とあわせて使用することにより、プロのデジタルコンテンツ制作およびDVD作成の完全なシステムとなります。ユーザはFinal Cut Proの中からDVD Studio ProのパワフルなMPEG2エンジンを利用し、編集されたビデオシーケンスをエンコードすることができます。DVD Studio Proにより、洗練されたナビゲーションメニューの作成や、ディスクオペレーションのリアルタイムプレビューを実現します。また、Power Mac G4の新しいSuperDrive(スーパードライブ)を使い、家庭用DVDプレーヤーで再生可能なDVDを作成することができます。
Final Cut Pro 3価格と販売について
Final Cut Pro 3は1月下旬よりアップルのオンラインストア、Apple Store®(アップルストア、http://store.apple.com/jp)、およびアップルの正規販売代理店を通じて98,000円(メーカー希望小売価格、税別)で販売開始予定です。
Final Cut Pro 3 アカデミック版は、37,800円(Apple Storeプライス、税別)で、2月上旬より、Apple Store(アップルストア、http://store.apple.com/jp)で販売開始予定です。
Final Cut Pro 3アップグレードパッケージの価格と販売について
Final Cut Proをご利用のユーザの皆様には、アップグレードパッケージを提供いたします。アップグレードパッケージは2月上旬より、アップルのオンラインストア、Apple Store(アップルストア、http://store.apple.com/jp)、およびアップルの正規販売代理店を通じて29,800円で販売開始予定です。
アップグレードパッケージのアカデミック版は、Apple Store(アップルストア、http://store.apple.com/jp)において、24,800円(Apple Storeプライス、税別)で販売開始予定です。
Final Cut Pro 3アップグレードプログラムについて
2001年11月4日(日)から2002年1月31日(木)の期間にFinal Cut Pro 2、Final Cut Pro 2アップグレードパッケージ、アカデミック版、およびアカデミック版アップグレードパッケージをご購入いただいたお客様には、6,000円(送料込み、税別)で、アップルソフトアップグレードセンターからFinal Cut Pro 3アップグレードパッケージを提供いたします。詳しい情報はアップルのWebサイト(https://www.apple.com/jp/finalcutstudio/)でご覧いただけます。
システム条件について
Final Cut Pro 3に必要なシステムは、Mac OS X v10.1.1またはMac OS 9.2.2、300MHz以上のPowerPC G3またはG4プロセッサを搭載したFireWire内蔵のMacintosh®、256MBのRAM(G4リアルタイムエフェクトのためには384 MBを推奨)、そしてインストール用として40MBのハードディスク空容量です。G4リアルタイムエフェクトにはG4 500MHz以上、モバイルリアルタイムDVエフェクトにはPowerBook G4 667MHzが必要です。
Final Cut Pro 3のパッケージにはMac OS X用とMac OS 9用の両方のバージョンが含まれます。
動作確認された互換性のあるハードウェアおよびソフトウェアのリストを含むFinal Cut Proに関するより詳しい情報はアップルのWebサイト(https://www.apple.com/jp/finalcutstudio/)でご覧いただけます。
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